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理容業における経営
理容室を経営されている、もしくはこれから経営したいあなたへ
あなたは、しっかり経営されてますか?
「もちろん、毎日サロンに立って経営してるよ!!
なんでそんな事を聞くんですか?」
そんな声が聞こえてきそうですが、
実は「経営=営業」ではありません。
毎日、サロンに立って営業している。
それでは残念ながら経営とは言えません。
「じゃぁ経営って?」
私たちにとって経営とは、
技術者目線だけではなく、数字と向き合い自サロンを分析し、
売れるメニューを作り、毎年売上を上げていくこと。
技術畑の方にとっては、ピンとこないかもしれませんが、
経営に対する考え方を見直す必要があるという事です。
今までの経営が間違っていたということではなく、
少し視点を変える事からはじめましょう。
じゃぁどう変えるのか?
総合調髪の価格設定は適正ですか?
ナゼ、1000円サロンや低価格サロンにお客様が通うのでしょう?
おそらく、
総合調髪「カット・顔剃り・シャンプー・スタイリングで50分3800円」、
この価格帯が多い様に思います。
かなりお得な価格ですね。
この価格は先人達が決めた様な価格ですが、
この価格だとあなたは毎日何人のお客様に対してサービスが必要ですか?
経営が成り立たないのはおわかりいただけると思います。
理容室によくある話、自宅とサロンが兼用なので家賃が要らないから。
家族従業員だから、人件費が掛からないし、食べるに困らない。
・・・本当にそれで大丈夫ですか?
今後、新しい器具が欲しくなったらどうされますか?
改装は??
それ以前に、手取りはそれで大丈夫なの?
私には多くの疑問が湧いてきます。
これでは、成り立たない気がします。
と言うより成り立ちません。
現在、理美容業界の平均年収はいくらかご存知ですか?
約284万円です。
これは、見習い時の年収ではありません。
有資格者所得年収ランキングで30資格中、29位です。
ちなみに30位は調理師見習いです。
考えてみて下さい。「月収23万円」で十分ですか?
税金など引いたら手取り21万位でしょうか?
これでは、理容室に就職しようとする人が
少ないのはやむを得ないですね。
このままだと、この業界は衰退の一途を辿る事になります。
私たちはそれで良いのでしょうか?
まぁ少なくともこのコンテンツを
ご覧のあなたはそんな考えをお持ちではないと思います。
少し脱線しましたので、話を元に戻します。
総合調髪の場合、
ざっくり計算して1日9名のお客様にサービスを提供して、
営業日25日だと855,000円になります。
1人でサロンを運営しているとこれ位で勝ち組に入るのではないでしょうか?
ところが、スタッフ1人雇うとなると、まったく足りません。
奥さんがサポートに立ってくれても、
しっかりお給料を支払うにはもう少し売上が必要です。
「赤字ではないから大丈夫!」と考えてしまいがちですが、
この考えはまさに、技術者視点といえます。
経営=営業ではないとお話しましたが、
まさにこれは典型的な例です。
このようなサロン経営者が多いのです。
だからこそ、
しっかりとした経営に対する考え方が必要となるのです。
ドンブリ勘定ではリスクが高すぎます。
しっかりとサロン経営を見直す、
経営者視点の考えを持つことで初めて戦略が
成り立つ事を覚えておいて下さい。
お客様は1,000円サロン、低料金サロンに流れるのは仕方が無いのか?
よくある、1,000円サロン、低料金サロンにお客様はナゼ通うのか?
お客様視点からすると、違いが分からない。
普通のサロンに対する見方が変わってきているのが現状です。
20年前なら、1,000円サロンは世の中にあまり認知されませんでした。
でも、近年、1,000円サロンは514店舗、新しい業態で訪問理容、
スタイリングのみ、前髪だけのカットなどのメニューが出来る
専門店舗がオープンするなど、多種多様になってきています。
これでは、お客様も利便性を考えて移る事も考えられますが、
本当にこのままでいいのでしょう?
お客様視点で普通のサロンと低料金サロン、
1,000円サロンどれも同じと見られていいのでしょうか?
「ウチは技術がしっかりしているから大丈夫!!」
いやいやこれが技術者思考なんです。
私はあまりうまく表現が出来ませんので直球で言いますが、
玄人の思いとお客様の視点はズレています。
どういうことかと申しますと
「お客様が行きたくなるサロンを作らないといけない」
と言う事です。
お客様が行きたくなるサロンを作るには
正しいマーケティングが必要です。
でもその前に技術者思考だけでなく
経営者思考を身に付ける必要があります。
いままでの考え方のままですと、
マーケティングを取り入れることは難しくなります。
しっかりと、経営者思考へシフトしていきましょう。